2008年 10月 1日
男子3回戦で注目カード、錦織圭と前回準優勝者で世界ランキング13位の第4シード、リシャール・ガスケ(フランス)の対戦は、センターコートの第3試合に入った。錦織が2回戦のマッチポイントで、ベースラインからのドロップショットを決めたように、ともに多彩な技を誇り、相手の意表を突くプレーが持ち味でもある。18歳の錦織と22歳のガスケ。ジュニア時代からその才能を評価されてきた2人の「天才」の一戦は、今のツアー大会で最も見てみたい対戦の一つ。それが有明で実現した。
有明で無類の強さを見せる鈴木貴男も3回戦に勝ち上った。2年ぶりの準々決勝進出をかけて戦う相手は第1シードのダビド・フェレール(スペイン)。2回戦ではそれほど調子の上がっていなかったフェレールだけに、サーブが強力な武器となるセンターコートでは鈴木に十分チャンスはある。2年前には当時の世界ナンバー1、ロジャー・フェデラー(スイス)を相手にフルセットの大熱戦を演じた世界593位の鈴木が、世界5位を相手の大番狂わせを狙う。
女子2回戦には日本勢3人が残った。森田あゆみはジュニア時代からのライバル、キャロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)とセンターコートの第1試合に登場する。ツアー大会では初対戦だが、ジュニア時代は8度当たって森田の2勝6敗。ただ、6敗のうち4度はフルセットにもつれる接戦だった。現在の世界ランキングはウォズニアッキの16位に対して森田は136位と差がついているが、森田が気後れすることはない。不田涼子は第8シード、カナダのアレクサンドラ・ウォズニアク(38位)、藤原里華はロシアのアナスタシア・パブリュチェンコワ(76位)に挑む。
谷祐一