2008年 10月 1日
前週の北京でも第1シードで臨みながら、2回戦でストレート負けしているフェレール。有明の初戦でも、左利きのレビンのスライスサーブに苦しめられた。プレーに本来の切れも見られなかった。大事なポイントで凡ミスを重ね、第2セットは第1ゲームを簡単に落とすと、そのまま3−6で押し切られた。世界101位を相手に納得のいくプレーではなかったはずだ。「先週より調子はいい。大切なのは初戦に勝つことだ」。記者会見でフェレールは、自分を納得させるように言葉を継いだ。
今回は前回王者以上に、錦織に注目が集まるが、それは割り切っている。「ここは日本だから、錦織は特別な存在さ。日本には僕のファンもたくさんいる。戻って来られてうれしいよ」。錦織と対戦したいかと問われると、「それは錦織に全米オープンのリベンジをしたいか、という意味か」と切り返し、「錦織はいい選手だが、僕はあすまた別の選手との試合があるので、それに集中したい」。フェレールは、1994年のピート・サンプラス(米国)以来の大会連覇を果たすために、何をしなければいけないかは分かっている。
谷祐一