2008年 9月29日
第2試合は、森田あゆみの初戦となった。相手は2歳年上、今年急激にランキングを上げ、ライバルとして一歩先を歩む、53位のエラコビッチ。男性的とも言えるダイナミックな動きで、ネットプレーも交えたオールラウンドプレーを展開する選手だ。森田は、東レ・パンパシフィックで19位(当時)のサバイ(ハンガリー)を破った力を再び有明で示せるか。屋根で雨をさえぎってもなお冷気が足にしみる中、フレッシュな2人の試合に熱い視線が集まった。
ファーストゲームからハードヒット合戦が展開される。森田はセンター気味に高速のストロークを叩き込み、エラコビッチは角度をつけながら間髪いれず逆襲する、という構図にはなった。しかし森田は要所でサーブを次々に決め、ストロークの深さとスピードで圧倒してしまう。変化をつけたエラコビッチのネットプレーにミスも出て、第1セットは6−1と森田が一方的に奪った。
第2セットに入っても森田の圧倒的な攻撃は変わらない。エラコビッチはカウンターショットで反撃するが、いかにも苦しい展開。0−2となって天を仰いだエラコビッチだったが、ここから徐々に自分のテニスを取り戻す。サーブとフォアでの攻めが決まりだし、キープを重ねていくが、森田のサーブとストロークも磐石。4−2からは森田から緩急の変化をしかけるポイントもあり、最後もナイスサーブの連続で森田が6−4と押し切った。
ライバルを粉砕し、これで対戦成績も4勝0敗となった。2回戦はさらなる強力なライバル、同い年で第1シードのウォズニアッキの勝ち上がりを待つことになるが、オンコートインタビューでの「優勝を狙う」の言葉も信じて、今大会の森田を応援していこう!
倉沢鉄也