2007年10月 5日
立ち上がり、ビーナスはいきなり相手のサービスを連続ブレーク。4−0とリードを奪う。第5ゲームでブレークバックされたが、第1セットは6−3で先取。安定したプレーのビーナスは風格さえ感じさせた。
一方、バックハンドに才能を感じさせるウォズニアッキは、ときおり威力あるショットを決めるものの、なかなかあとが続かない。しかも、ビーナスのセットポイントで、相手のショットに逆をつかれて転倒し、右手親指付け根を傷めてしまう。第2セット。痛めた右手の影響が心配されたウォズニアッキだったが、テーピングで痛みが無くなると反撃を開始。第2ゲームでビーナスのサービスを破ると、第6ゲームでもブレーク。4−2とリードを奪い、このセットはウォズニアッキのものかと思われた。
ところが、第7ゲームでビーナスは一気にペースアップして勝負に出る。「本当はコーナーをつきながらビーナスを動かしたかったが、それが出来なかった。
このゲームあたりからビーナスのテニスが変わった」と振り返るウォズニアッキ。このゲームをブレークしたビーナスは、続く第11ゲームもブレーク。7−5で第2セットを奪い、ストレート勝ちで決勝進出を決めた。
「特に焦りはなかった。4−2とはいえ、1ブレークダウン。一つブレークすれば追い付くし」。と試合後のビーナス。やや独り相撲的なところはあったものの、試合をコントロールしているのはやはりビーナスだった。ここ一番でのウイナーには、やはり流れを一発で引き戻す爆発力がある。
今大会のビーナスは、絶好調とは言いがたい。ウイナーも多いがアンフォースドエラーも多いプレーは、ともすれば自滅を招きかねない。しかし、そんな中でもきちんと結果を出すところはさすが。格の違いを見せつけた格好だ。先週のハンソル韓国オープンに続く2週連続優勝まであと一つ。「1試合ごとに集中しているので、あまり関係ないわ」。無関心を装ったものの、まんざらでもない、という表情だった。
広報委員・フリーライター 成瀬 悦朗