2007年10月 4日
この日の最終試合。涼風が吹くセンターコートに現れたのは、新旧のトップ10プレーヤーだ。第4シードのガスケは、今季ウインブルドンベスト4、フェデラーをも破る実力をさらに伸ばし、グランドスラムタイトルも待たれる21歳。対するシュットラーは、03年に全豪オープンで決勝進出し、同年のAIGオープンも制した31歳。最新ランキングを見れば118位の選手に過ぎないが、先週のインド・ムンバイでもガスケと並んでベスト4に残っている。今大会もタフマッチを2つ制して勝ち上がった。ランキング差は別として、注目の一戦だった。
03年当時とは別人と見間違うほどの攻撃的なテニスで、立ち上がりから鋭いフォアの攻めを見せるシュットラー。しかし疲れからか動きがやや硬く、ショットが安定しない。浅くなったところを、ベースライン深くに構えるガスケに切り返され、あっという間に第1セットはガスケの5−1。ガスケは最初フォアの当たりが不安定だったが、すぐに切れを取り戻し、余裕のサービスキープで第1セットを6−2とした。
第2セットの第2ゲーム、サービスゲームが30−30になったところで、ガスケは声を出して打ち始めた。急にレベルの上がったガスケのボールに、かつて磐石のフットワークを誇ったシュットラーがついていけない。そこから一気に次のゲームをブレークして3−1。シュットラーも緩急をつけるなど抵抗を試みたが、ガスケの動きもショットも切れ味を増し、すでに大勢は決してしまった。
2−4からのサービスゲーム、ブレークポイントでセカンドサービスを力なくネットにかけたシュットラーと、5−2からサービス4本で試合を決めたガスケ。終わってみれば、10位台と100位台の圧倒的な実力差の試合となった。大横綱不在の今大会、堂々の“大関相撲”で勝ち上がったガスケが、ここでギアをひとつ上げ、虎視眈々と優勝を狙う。
広報委員・フリーライター 倉沢 鉄也