2007年10月 4日
夕闇迫る1番コート。鈴木貴男が「あんなに入っているのを見たことがない」と語ったとおり、満員の観衆で膨れ上がった男子ダブルス準々決勝は、マッチ・タイブレークにもつれ込む熱戦となった。
立ち上がりの第2ゲームで、いきなり鈴木がサービスダウン。その後もリズムをつかめず、第4ゲームでもベッカーのサーブをブレークされ、第1セットは6−1でフィッシャー/トーマスが先取。第2セットに入ると、それまでの流れが一変した。「ボールチェンジが、ちょうど第2セット開始のタイミングと合った。ボールチェンジでサーブのスピードも威力も、すべてが変わる。そこから流れが変わった」と振り返る鈴木。このセットはサービスキープの展開となり、タイブレークに突入。これをベッカー/鈴木が制し、試合はファイナルセットに代わる10ポイント先取のマッチ・タイブレークに突入する。
トーマスのサーブをいきなりミニブレークし、満員の観衆から歓声が起こる。しかし第4シードの実力は甘くなかった。3−3からフィッシャー/トーマスが一気に4ポイント連取。最後は鈴木のサーブをブレークし、追いすがるベッカー/鈴木を振り切った。
「ベッカーと組めたことは楽しかった」と試合後の鈴木。これから日本テニス界を背負って立つであろう若い選手たちに向けて「俺がこれだけ出来るんだから、若い選手たちにはもっとガッツを前面に出し、凄いプレーを見せてほしい」と力強いメッセージを残し、トーナメントを去っていった。
広報委員・フリーライター 成瀬 悦朗