2007年10月 2日
第1セット第10ゲームまでは両者ともサービスキープが続く。5−5からのサービスゲーム、鈴木は40−30から挽回され、サービスダウン。安全策のセカンドサーブを突かれ、逆襲を許した鈴木は、この場面を「守りに入ってしまった」と悔やむ。初のブレークに成功したベッカーが、そのまま第1セットを先取する。しかし鈴木も第2セットは再び攻めの姿勢を取り戻す。第8ゲームをブレークしてセットを奪い、試合はファイナルセットに突入する。
鈴木は第1ゲームから果敢にベッカーのサーブをブレークしにかかる。6度のデュース、3本のブレークポイントをつかむものの、あと一歩及ばない。逆に、セット終盤、4−5で迎えた第10ゲームにベッカーがブレークに成功し、2時間5分の熱戦に終止符を打った。
「このレベルの試合になるとリスクを負って攻めていかないと勝てない。今日負けたことは悔しいが、その点では自分のプレーには満足している」と試合後の鈴木。前日の夕食時、ベッカーとバッタリ遭遇した鈴木は、握手を交わした感触からこの激戦を予想できたという。
サーブからのネットダッシュ、リターンからのチップ&チャージ。鈴木は自分の武器を精一杯使ってベッカーに立ち向かった。先週末のデビスカップの疲労が懸念されたが、この日のプレーはそれを微塵も感じさせないものだった。「今日は負けたもののプレーの内容には納得している。これで負けたら仕方ないという感じ」と振り返ったとおり、この日の貴男は本来のプレーを十分に発揮していた。
これでシングルスの日本選手は男女とも全員1回戦敗退。31歳のベテランは「残念だが、単に負けて悔しがるのではなく、その中から何を糧にしていくかが大切。特に若い選手はただ大きな大会に出ただけで満足するのではなく、その中で勝っていくことの大切さを感じてほしい」と語った。
広報委員・フリーライター 成瀬 悦朗